勉強しなさいと怒っても、勉強をしないという真実
勉強しなさいと怒っても、勉強をしないという真実
夏休みも終盤になりました。
塾の生徒に聞いてみると、
「先生どーしよー。宿題、絶対終わらないよ~。」
と泣きついてくる子もチラホラ。
このような子にご家庭で
「早く宿題やりなさい!」
と言っているお母さんはさぞや大変だろうなと思いながら、でもそれがかえって逆効果になっていますよという、今回はそんなお話しです。
子どもを支配しようとする親
親御さんがいくら『勉強しなさい』と言っても、それが功を奏して勉強するようになりましたという話しは聞いたことがありません。皆さんはどうでしょう?
『勉強しなさい。』と声を荒らげ子どもを叱咤することは、子どもを「支配」する行為です。
親が子どもを『支配』しようとするとその場は事なきを得ても、子どもが自発的に行動するようにはなりません。
しかも、この『支配』的な行動が続き、子どもも支配されている事を認識してしまうと、親から何か言われない限り、自分では動かない子どもになってしまいます。『勉強しなさい』と言われない限り勉強しない子を作り上げてしまうのです。
親が子どもと関わる上では子どもの成長度合いに応じて、段階があります。
まずは誕生してから半年ほどの間です。この間、子どもは一人で何もすることができません。ですから親は全てのことを子どもにしてあげることになります。これが第一段階です。
次に子どもが自分で寝返りをうてたり、ひとりで歩き始めたり、ひとりで行動できる度合いが増えるに応じて、
「そっちは危ないでしょ」
とか
「それをしたらだめ」
というように、ひとりで行動する子どもを『支配』するようになります。これはまだ未熟な子どもを危険から守るために必然だと言えます。
しかしここからが問題で、親は子どもの成長に応じて、「支配」から「サポート」にその役目を変えていかなければならないのですが、親が自立をしていない場合、なかなか「サポート」役になれないのです。
サポート役になるということは、子どもの人生から距離を置くということなので、親が自分自身の人生でしっかりと自立ができていないと子離れが進まず、いつまでも「支配」しようとしてしまうのです。
勉強はもちろん、自分の人生を自発的に行動していける子どもに育てていくには、まずは親御さんが自分の人生で自立し、自分の人生を謳歌することが一番の早道です。
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