読めないものは書けません
4月になりましたね!
いよいよ新学年のスタートが目前に迫っていますが、みなさん準備はOKですか?
さて、今日は英語の学習で切っても切れない「英単語」について書きたいと思います。
春期講習会では中学生たちが新しい学年の英単語演習を頑張っていましたが、英単語のつづりを覚えることに四苦八苦していました。
特に新中学1年生…これまで小学校で「英語を書くこと」「英文を書くこと」「英単語を覚えること」をあまりやってこなかったと思いますが、中学校の英語の教科書には「小学校で習った単語」(=「もう知ってるよね?」という意味で載っていて、新出単語扱いされない単語)もたくさん出てきます。
「英単語が覚えられない」「英単語を覚えるのが苦手」…そんな人に質問です!
覚えたいその単語、正しく読めますか?
英単語が覚えられないという人は、まずは英単語が読めるかどうかチェックしましょう。
英単語が覚えられないという生徒に英単語を読んでもらうと、ローマ字読みだったり「えっ⁈」と思うような読み方だったりすることがよくあります。
例えばappleを「エー・ピー・ピー・エル・イー」ではなく「アップル」と読めるようにします。
「アップル」と読めない人は、apple→りんご/りんご→appleというように結びつけることが出来ていないことになります。
「読めないから意味がわからない」「読めないから書けない」ということが解決されない限り、何十回、何百回と英単語を書いて練習しても大変なだけです。
発音は美しくなくても良いので、まずは英単語を正しく読めるようにしましょう。
読めるようになると「法則」が見えてくる!
英語には「フォニックス」といって、アルファベットのつづりと読みの規則性を意識し正しい読み方を習得するための手法があります。
英語のつづりと読みには関連があります(一部例外もありますが)。
例えばice(アイス)、nice(ナイス)、rice(ライス)…”ice”は共通して「アイス」と発音しています。
このような関連性に気付けるようになると、初めて目にした単語も何となく読み方が見えてきます。
tree(ツリー)、three(スリー)…”ree”の部分は「リー」と発音するから、同じ部分を持ったfreeは「フリー」と読むのかな?という推測がつくようになります。
フォニックスのルールを全て覚えなくても、読める単語が増えていけば「bookとlookはつづりも発音も似てる」「bookとcoolはつづりが似てるけど発音が違う」など発見があると思います。
英単語を覚えるのは新しい漢字を覚えるのと同じです
私たちも新しく漢字を覚える時、読みと書き(と意味)をセットで習いますよね?
新しい漢字を覚える時、読み方が分からないまま形だけを覚えて書けるようにしようとする人はいないと思います。
漢字は「読み方・書き方・意味」をセットで覚えている人も、なぜか英単語になると読み方を覚えようとせずにつづりだけ覚えようとする人がいます。
読み方のわからない漢字を覚えられますか?
仮に形だけ覚えたとして、その漢字を正しく使えますか?
漢字は母国語、英語は外国語という違いはありますが、どちらも言葉(言語)です。
英単語も漢字と同じように「読み方・書き方・意味」をセットにして覚えることが大切です。
「(声に出して)読める・(スペルを正しく)書ける・意味がわかる」がそろったところで、「覚える」といえるのだと思います。
英語は母国語ではないので、私たちはいつでも英語に触れているという環境ではありません。
だからこそ、出来るだけ英語に触れる機会を作り出して「忘れないようにすること」、そして英単語を覚える時は「読める・書ける・意味がわかる」が3つそろうような方法を取りましょう。
英単語を覚える時はこの順番で!
英単語を覚える時は、
① 読めるようにする
② 意味を分かるようにする
③ (①②が出来てから)書けるようにする
※英単語の練習というといきなり③から始める人が多いようですが、手が疲れるだけで覚えたとしてもすぐ忘れます。
このようにしていくと漢字を覚える時と同じ順番になり、目だけでなく耳からも覚えやすいかと思います。
まずは筆記用具を置いて、覚えたい英単語を読めるようにしましょう!
書く練習は正しく読めるようになってから。
もうすぐ定期テストだけど英語でなかなか点数が取れない…という中学生は、ぜひテスト範囲の単語を読めるようになってから単語を書く練習を始めてみてください!
小学生のころ、国語でたくさん音読をやりませんでしたか?
読めるようになったら、書けるようになるまであともう一歩のところまで来ています!
日本語でも英語でも、読めないものは書けません。
2023年04月05日 13:00