塾に入ると何が待っている?
だんだん暖かくなってきて、新しい学年に進級するまであと約1か月となりました。
小学生も中学生も、今の学年のまとめに入っている頃だと思いますが、今年度の勉強はどうでしたか?
どの学年もこれまでに学習したことを使った大切な内容を勉強しているので、難しくなってきたと感じている人は多いと思います。
今日は、そんなときに思い浮かぶかもしれない「塾」についてお話します。
塾に入ると、成績が上がる劇薬が手に入ったように急に成績が上がったり、魔法にかけられて勉強ができるようになると思われがちですが…
塾に入ると劇薬でも魔法でもなく、地味な基礎練習が待っているのです。
他の習い事で置き換えて考えてみましょう。
例えばピアノを週1回、30分のレッスンを受けているとします。
週にたった1回、30分のレッスンでもどんどん上達していく人もいれば、なかなか上達しない人もいます。
この差って何でしょうか?
生まれつきピアノの才能があるかないかの差でしょうか?
この差はピアノの才能の差ではなく、レッスン後の1週間の過ごし方の差なのです。
どんどん上達する人は、次のレッスンまで家で練習します。
レッスンで先生にもらったアドバイスを思い出しながら自分ひとりで何回も練習するので、家で練習をしている人はレッスンごとに確実に上達できるのです。
なかなか上達しない人は家であまり練習しません。
レッスンでは隣に先生がいて、うまく弾けるようにアドバイスをもらえるので、その時は何だか自分が上達したような気がするかもしれません。
でも、それで満足して何もせず1週間後にレッスンに行ったらどうなるか…想像できますよね。
塾も習い事の1つなので、同じことが言えます。
塾に通っているだけでは成績は上がりません。
塾の授業で先生に教わった時に「わかった!」と思っても、それがすぐテストの点数アップにつながるかと言うと…なかなか難しいです。
なぜなら、塾で教わったことを家で自分の力だけで出来るように練習する…その積み重ねで成績が上がっていくからです。
塾の授業時間は1週間(7日×24時間=168時間)のうち、ほんの数時間だけです。
ほとんどの時間を学校や家で過ごしているのですから、学校での授業の受け方や家での過ごし方が大きな意味を持つことになります。
長くなりましたが、冒頭の言葉「塾に入ると劇薬でも魔法でもなく、地味な基礎練習が待っているのです。」に戻ります。
お伝えしたかったのは、「塾に入ったから安心」ではなく、「塾に入ってから頑張ることが必要」ということです。
塾に入ることがゴールなのではなく、入ってからがスタートなのです。
塾に行くと自分のできないことと向き合わなければならないし、「自分の苦手を克服するための地味な基礎練習」がひたすら続くので、なかなか大変です。
でも、塾の授業のアドバイスを受け止めて家で勉強すること、つまり「自学」(自ら学ぶ)の力が身につけば、あるのかわからない劇薬を探したり魔法にかかるのを待っているよりも確実に成長できると思います。
そうは言っても、「苦手な勉強の『自学』なんていきなりできない!」という人のために、私たちは生徒の皆さんの勉強のきっかけや勉強のペースメーカーになりたいと思っています。
例えるなら、塾は自転車の補助輪みたいなものでしょうか?
自転車の補助輪は、自転車に乗れるようになったら外してしまいますよね。
「塾に行かなくても自分で勉強できるから大丈夫」と思ってもらえるように、塾をみなさんが成長するための手段にしてください。
「塾をとことん使い倒す」くらいの気持ちで、塾を最大限に利用(活用)してもらいたいと思っています。
2023年02月26日 13:10