「頑張る」という勉強
もうすぐ高校受験ですね。毎年この時期になると胃が痛くなる私です。
当塾では21日から「冬期講習会」に入るのですが、今年はコロナ禍で学校の冬季休業が極めて短く、中学3年生は今年に限り、公立高受験日前日まで、講習会を延長して最後のラストスパートに取り組んでいきます。
受験なんだから頑張るのは当たり前?!
この時期は受験生にとってラストスパート。
「頑張るのが当たり前なのになんでウチの子は・・・(;´д`)。」
なんて言う保護者の方のため息がちらほらどころではなく、毎年ガンガン聞こえてきます。
「先生、助けて〜。」
と助けを毎年、懇願されるわけです。
頑張るのは当たり前。そんな大人の考えは子供には通用しないという現実があります。中学生の時期は、自分に立ちはだかる高いハードルを見ると
「嫌っだよ。」
とばかりに現実逃避が当たり前。
ここで頑張らなかったら、将来、自分に起こりうるマイナスを考えなさいと言っても、そんな事、未経験の中学生には腑に落ちない大人の戯言にしか聞こえないのです。
頑張ることも練習が必要
受験に向けて頑張れない子は、ある特徴があります。
それは実は簡単なことで、
「今まで頑張ったことのない子」
です。自発的であろうが、強制的であろうが、自分の限界まで頑張った経験がない子は、いざ頑張らなければならない時期になっても頑張れないのです。
マラソンに例えて言えば、私は今までの人生で42.195キロなど走った経験がない。
「今度マラソンがあるよ。君は走らないといけないよ。」
と言われたところで、どうやったら完走できるのか、完走のために何をしたら良いのか、腹の出ている私はまずはダイエットか?
と考えているうちに、
「ま、いっか。」
となって、ポテチでも食べながらソファに寝転がる確率100%です。いくらプロのコーチに効率的な練習メニューを聞いたところで、もともと基礎体力がないから、そのメニューにさえついていけるかどうかわからない。
「ま、いっか。」
間違いなしです。
生徒さんで、今まで学習について限界まで頑張らなかった子はこんな状態なわけです。いざとなっても頑張る方法を知らないできてしまっているのです。
必要になる前に頑張る経験が必要
受験生になって、周りが頑張りはじめてから頑張ろうとしても経験がないから頑張れない。
そうならないためにも、中学1年生、中学2年生のうちから、
『頑張る経験』
をしておくことが受験に勝つ必勝法なのです。
さらに言えば、中学生のように学習の評価が直接、将来に関わってくる前、
小学生の時に頑張っておかないと、中学生になってから、
「勉強しなさい」
「もっと頑張らないとダメでしょ」
と子供を叱咜激励しても、子供は心の中で
「だって、どうやっていいかわかんないもん。」
と思っているに違いありません。
「小学生のうちは勉強に追われるのはかわいそう・・・。」
という親心は、
『獅子は子供を谷底に落とす』
で、子供を頑張らせた方が良いのかもしれません。それが子供への大切なプレゼントになります。