素直と幼さの境界線
成績の良し悪しを決めている決定的な違いがある
新松戸の成績アップ完全攻略塾 プリモ個別指導塾の塾長いしがきです。なぜ勉強ができないのだろう?
どうして良い成績が取れないのだろう?
成績の芳しくない子どもを持つ保護者の方はいつもそんな悩みを持っているでしょう。
そして、親自身も何とか手助けをしてあげたいと
お子さんの勉強を自宅で見てあげたりしているのではないでしょうか。
でもなかなか成果が出ない。
一体、なぜ?
学校で同じ先生に教わっていても
同じ塾に通っていても
なぜあの子は成績が良くて
ウチの子は悪いのか?
一体、なぜ?
実は
成績の良い子、悪い子の間には決定的な違いが存在します。
生まれ持っての頭の良さとか、そういうことではありません。
勉強時間だったり、勉強のやり方だったり、
これらはもちろん成績に大きな関係があるんですが、
今からご紹介することが備わっていないと
勉強時間をいくら増やしても、勉強のやり方を変えてみても、
思ったほど、効果が出なかったりします。
この条件を備えるための主な場所は
家庭です。
今からご紹介します。
ぜひ、お宅でのお子さんとの関わりの参考にしてください。
知識が「消化不良」気味の子ども
以前にもブログで書きましたが、成績アップの絶対条件は「憶えること」です。
「憶えること」と言うと「暗記」という言葉を連想されると思います。
勉強は「暗記」しなければならないものが数えきれないほどあります。
もちろん、暗記だけで成績アップできるほど甘いものではなく、
意味もなくただ単に覚えるという「暗記」では全く歯が立たないわけです。
「暗記」とは、最低限マスターしておくべき「知識」、
これを知らないと勝負にならないというもの、ということです。
成績アップの絶対条件である「憶えること」の前提条件とでも言っていいと思います。
理科社会を中心に、国語の漢字、慣用句、ことわざ、国文法、古文の仮名遣い、
算数・数学なら四則計算の手順、各種公式など、
覚えていれば問題を解く上で直接「武器」になる知識は、数限りなくあります。
ただ、この知識の「洪水」に多くの生徒が溺れて、
得点に結び付け切れていないのが現状です。
塾で多くの知識を与えられても、
多くが消化不良気味で終わってしまっていることが多いのです。
「幼い」とついていけなくなる
ではなぜ消化不良になるのでしょうか。
それは
「幼い」からです。
「暗記が苦手な子」は授業態度からして、授業の輪の中に入ることが苦手です。
内面の心の成長が追いついていない「幼い」子は「ついていけない」ものに多数直面します。
そうすると先生が何を言っているか分からないので
「興味がない」という状態になります。
テキストに記されている文字を字面だけ追うことはできますが、
その言葉、用語の意味、どういう内容かがよく分かっていないので、
追うにも「限度」があります。
それでも時々耳に入る用語や言葉を何となく聞いていたら
(音として)覚えてしまったり、
たまたま話の筋道が理解できて、
それが意外と面白かった場合は覚えていたりします。
なので、テストでいくらかは得点はできますが、
あくまでも「いくらかは」です。
親御さんは、我が子がきちんと勉強していない、復習が足りない、と思い
「勉強しなさい」と言ってしまいます。
しかし、授業中すでに「消化不良」なので、
自力で勉強しようにもどうにもできず、
親御さんに強く言われたところで、
どうやったらいいのか分からず、
その場で足踏み(停滞)してしまうのです。
もしかしたら「足踏みしている自分」にも気がついていないかもしれません。
決定的な「幼い」と「素直」の差
一方で「暗記が得意な子」は授業参加に「積極的」プラス「素直」という特長があります。
素直な子は、授業から何かを学び取ろうという姿勢ができているので、
知識として覚えておかなければならないことを次々と頭の中に「インプット」していきます。
塾の授業中にある程度頭に入れてしまい、
しかも授業の記憶が残っているうちに(早ければ帰宅後すぐ、翌日には必ず)
復習する子が多いので「定着」しやすくなります。
さらに、翌週の塾の確認テストなどで「アウトプット」し、
「実戦」で使えるまでに磨きをかけます。
この好循環が成績、偏差値となって表れます。
「幼い」と「素直」は似てるように思いますが、実は大きな差があります。
「幼い」と「素直」の差は、
「幼い」子は自分の理解を超えたことは
「分からない、つまんない」で終わりです。
「だって、習ってないし。」ということを言ってくる子は間違いなく
「幼い」のです。
残念ながら、当塾に通う中学生でも、
「だって、習ってないし」というセリフを言ってくる子もいます。
「素直」な子は
「分からない、どうしてどうして?それからどうなるの?それで、それで」と、前に進みます。
毎回の授業の中で「学びの好奇心」があるか、ないかの差は大きいです。
「それで、それで」とやっているうちに、「知識の引き出し」を増やし、
「問題を解くヒント」につながります。
算数や数学などでよく「ひらめき」があるかないかが、
実力の差となって出るといわれますが、
一部の天才がひらめくのではなく、
こういう授業での「姿勢」の差がいざというときに力を発揮するのです。
このように、精神年齢が同学年の生徒と比べると高く、
しかも素直かどうかが成績の良し悪しに大きく関係しているのです。
素直な子に育てるために必要なことは語彙力
では素直な子、精神年齢の高い子に育てるにはどうすれば良いかについてご紹介します。
それは「語彙力の強化」です。
学校や塾の授業を受けている時、教科書や参考書を読む時も、
語彙力のある子は、その内容・意味を理解できるから、
次々と頭の中にインプットができますが、
語彙力が不足していると、
ただ聞いているだけ、ただ字面を追っているだけになり、
内容は理解できないのです。
そして語彙力があることで、
大人たちが語ること(授業での内容も同様)が理解でき、
知識が蓄積すると同時に
どんな言葉で自分の思いを伝えたら良いかもわかり
発信力も高まります。
幼い子=語彙力のない子と比べ、吸収力、発信力、理解力が段違いです。
そして精神年齢が上がることで、自己管理能力も上がってきます。
では語彙力はどのように鍛えていけば良いかといえば、
親がどれだけ子どもに語りかけているか
親が子どもに何を語りかけているか
これに尽きます。
語彙力を高めるために読書をさせるのも良いでしょう。
でも、関心のない内容の本をいくら読ませても
それこそ、字面を追っているだけになってしまいます。
それよりも、
何を子どもに語るのか。
例えば読書をしないので
「本を読みなさい」としか言われない子どもと
「読書はね。行間をどう読んでいくとさらに面白いよ。」
と声をかけられる子ども。
どちらが語彙力が上がっていくかは明白です。
いくら反抗期をむかえても、子どもは親を常に意識しています。
そして、親の一挙手一投足をスポンジのように吸収しています。
家庭教育の本筋は、前回ご紹介した
勉強を習慣化させること
語彙力を高めること
の2点だと私は思っています。
子どもの教育はよく「木」に例えられます。
学校教育が「幹」
家庭教育が「根」
そして塾などの民間教育が「枝葉」
今や、核家族化・両親共働きが当たり前の現代。
家庭教育の時間が取れないことも事実です。
それでも木の根である家庭教育が脆弱なものであると
幹も枝葉も枯れていくのです。
私たち枝葉も懸命に光合成をします。
だから諦めないでください。
今からでも充分、間に合います。
今から意識して、お子さんにどう声をかけていくか
ぜひ考えてみてください。
そしてお子さんとたくさん話をしてみてください。
保護者の皆さんが心配されている
お子さんの勉強に対する『やる気』も
こんな努力の積み重ねが解決してくれるかもしれません。
では、また。