【保護者必読】 時代は変わってきています。

塾長の石垣です。
今年度の公立高校入試まで、あと16日となりました。
受験生たちは最後の追い込みの真っ最中です。
また、中学1・2年生も小金中・新南中の定期テストまであと12日。
こちらも最後の追い込み真っ最中で、
プリモはまさに『最後の追い込み真っ最中』祭りと化しています。
私の世代にとって「最後の追い込み」と言えば、はんてんを着て眠い目をこすりながら、徹夜で勉強する光景が思い浮かびます。
しかし、そんな時代はもう終わりを迎えています。
保護者の皆さまがお子さんに「勉強して! 良い成績を取って!」と願う最終目標は、多くの場合、大学進学でしょう。
ただし、大学はあくまで通過点であり、その先には実社会が待っています。
とはいえ、多くの保護者が子どもの学業に積極的に関与するのは大学入学までだと思います。
その大学入試が、今まさに大きく変わっていることをご存知でしょうか?
私たちの世代がはんてんを着て、徹夜で勉強していた頃の大学入試は、
もはや存在しないのです。
この事実を知らずにいると、お子さんを誤った方向へ導いてしまうかもしれません。
今回はそのお話をしたいと思います。
現在、大学入試は「学校推薦型選抜」と「総合型選抜」が主流となっています。
文部科学省が発表した2024年度のデータによると、
これらの選抜方式による合格者の割合は51.1%に達し、合格者の半数以上を占めています。
特に私立大学では、その比率が59.3%に達しており、6割近くが推薦型・総合型で合格しているのです。
では、「学校推薦型選抜」と「総合型選抜」とはどのような入試方式なのでしょうか。簡単にご説明します。
学校推薦型選抜
この選抜方式では、出願条件として「評定平均値」の基準が設けられていることがほとんどです。評定平均値とは、高校3年間(高1から高3の1学期まで)のすべての教科・科目の成績(1〜5の5段階評価)の合計を科目数で割った数値(小数点以下第2位で四捨五入)で算出されます。つまり、高校入学直後から継続的に学習に取り組む必要があるのです。
総合型選抜
この方式は、各大学が求める人物像(アドミッションポリシー)に合致する学生を選抜するため、提出書類、面接、小論文などを組み合わせて総合的に評価するものです。かつては学力の評価が重視されない傾向にありましたが、現在では英語資格試験、面接、プレゼンテーション、大学入学共通テストなどを通じて、学力を確認するケースが増加しています。
このような大学入試の潮流を正しく理解しておくことが重要です。
短期間の集中的な勉強で合格を勝ち取る時代は終わりを迎え、大学側もそのような学習姿勢を評価しなくなっています。
向学心、向上心、探究心、そして日々の努力を重ねている学生が求められているのです。
保護者の皆さまにお伝えしたいのは、
「テスト前だけ勉強すれば良い」
「中学3年生になってから本気を出せば良い」
「部活を引退してから頑張れば良い」
「小学生だからまだ大丈夫」
といった考え方は、もはや通用しないということです。
高校入試についても同様です。
千葉県の公立高校入試では、中学校3年間の通知表(内申点)が合否の重要な評価基準となります。
また、私立高校の推薦入試も、内申点が基準を満たしていれば推薦を受けることが可能です。
実際、高校入試も半年〜1年の受験勉強だけで希望する高校に合格できるものではありません。
授業料の実質無償化により私立高校志向が強まっており、
私立高校を第一志望とする生徒が、日頃の学業努力によって高い内申点を獲得し、
単願推薦で受験勉強をほとんどせずに合格するケースが増えています。
そしてそれが主流になるかもしれないのです。
しかし、これは決して楽な道ではありません。
むしろ、短期間の受験勉強だけで合格を目指す方が簡単かもしれないのです。
通知表の成績はそう簡単に上がるものではなく、
中学入学時から好成績を維持するためには、365日の努力が求められます。
小・中学生のお子さんに伝えるべきこと、与えるべきこと。
それは「お尻に火がついてから気合いで頑張る」という私たちの時代の慣習ではなく、
日常生活の中に学業が自然と溶け込んでいる環境づくり。
そして日々の努力を積み重ねる習慣を身につけさせることです。
そう、毎日コツコツと。
では、また。