勉強の「最短ルート」
9月に入り、定期テストがある中学校はテスト目前となってきました!
限界突破週間(テスト対策期間)に入った生徒たちは、それぞれが立てた目標に向かって毎日頑張っています。
生徒たちには目標達成のためにどう頑張るのか具体的に書いてもらっているのですが、ほとんどの生徒が「ワークの問題を繰り返し解く」と書いています。
試験範囲が決まっているテストに関してはこれが本当に一番効果的だと思っていますが、今日はこの「問題を繰り返し解く」方法について書きたいと思います。
勉強の最短ルートは「2回目に正解すること」
勉強の目的は「できないことをできるようにすること」だというのは、塾長も私もあちこちで書いています。
となるとまずは「目の前の問題に正解すること」が目標となります。
すると、勉強における最短ルートは「どれだけ早く正解できるか」になりますよね。
では、最も早く正解できるにはどうすれば良いでしょうか?それは下の通りとなります。
(1回目)問題を解く→不正解→解答・解説を読む→理解する
(2回目)問題を解く→正解
1回目で正解できたものは理解していると除外して、それ以外で正解に至る最短ルートは「1回目で解答解説をじっくり読み、2回目で正解する」となるわけです。
つまり勉強の最短ルートは「2回目に正解することで、できないものができるようになる」であると言えます。
中学校の定期テスト前に配られる試験範囲表には必ず(と言っていいほど)、各科目の先生からのコメントとして「ワークは出来るようになるまで何回も繰り返し解きましょう」と書いてありますよね。
ではここで「何回も繰り返す」ことを重視して、1回目の「解答・解説を読む」に時間をかけるのはもったいないと、解答・解説を読まなかったらどうなるでしょうか?
(1回目)問題を解く→不正解→解答・解説を読まない→理解できない
(2回目)問題を解く→不正解→解答・解説を読まない→理解できない
解説を読まなければ当然分からないわけですから、2回目に正解することができません。
となると3回目をやらなければならず、さらにそこで読まなければ4回目、5回目となるわけです。
つまり下の通りです。(ここでは、4回目でようやく無駄に気付いて解答解説を読み始めたことにしました)
(1回目)問題を解く→不正解→解答・解説を読まない→理解できない
(2回目)問題を解く→不正解→解答・解説を読まない→理解できない
(3回目)問題を解く→不正解→解答・解説を読まない→理解できない
(4回目)問題を解く→不正解→解答・解説を読む→理解する
(5回目)問題を解く→正解
最短ルートは2回目で理解できるようになったのに、5回目までかかってしまいました…1回目を早く終わらせようとした結果、かえって何倍も時間がかかってしまうという悲しい結果になるわけです。
「ワークを何回も解く」だけになっていませんか?
こんなのわざわざ書かなくても当たり前じゃないか?と思われるかもしれませんが、小中学生だとここに気付かず、さきほどのような勉強でもない無駄な時間を過ごしてしまっている場合がよく見られます。
特に中学生で「ワークはテスト前に何回も繰り返しているはずなのに、なかなか点数に結びつかない」という人はほとんどこれに当てはまるかと思います。
一番避けたいのは「ワークは3回解くと良いと学校の先生に言われたから解いた(けど、解説を読んでいないので間違いが減らない)」という回数にこだわってしまうパターンです。
(たくさん勉強したのに得点に結びつかないので、勉強へのモチベーションが一番下がってしまいます…)
「ワークは3回解かないといけないから、2回目で覚えた問題も3回目にやらなければいけない」とこだわる必要はないですし、貴重な勉強時間はできない問題をできるようにする練習時間にあてたほうが、テストの得点につながる効率的な勉強になると思います。
こちらではワークを何回も繰り返した生徒には覚えているかのテストをしてもらいますが、何より生徒たち本人がこの無駄に気付いてほしいと思っています。
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