九九はできますか?
突然ですが小学2年生以上の生徒さんに質問です!
「九九はできますか?」
おそらく多くの人から「できます!」と返ってきそうですが・・・
なぜこんなタイトルなのか、ぜひ続きをお読みください。
10月から小学生の算数の時間に「計算トレーニング」というものを始めました。
100マス計算の縮小版、25マス計算です。
これを始めたのは夏期講習会の最後に希望者で行った学力テストがきっかけです。
小学生は試験範囲が「今まで習ったところまで」というようなテストを受ける機会が少ないのもあって、ほぼ全員が「時間が足りなかった」「最後までいかなかった」「もう少し時間があれば解けた問題があった」という状態でした。
(ついでに中学生も直後の9月の定期テストで同じ発言が多く聞かれました。全員、定期テストを受けるのは初めてではないはずなのですが…)
普段から速く解く習慣がついていればテストで時間が足りなくなることはあまりないのですが、ついゆっくり(のんびり)解いてしまう人もいるようなので、この計算トレーニングを通じて、速く解こうという意識すること・計算を集中して速く正確に解けるようになること・基本をできるようにすることを目標にしています。
「基本が出来る」とは?
よく保護者の方から「うちの子は基本は出来るのですが応用問題になると出来なくて…」というお声をお聞きします。
実はこれ、半分正しく半分間違っているんです…
「基本は出来る」=「正しい答えが出せた」「テストで正解した」とするのは危険です。
なぜならその「正しい答え」を出すのに、ものすごい時間がかかっているかもしれないからです。
タイトルの「九九はできますか?」で8×6を出すのに10秒かかって正解を出していたら、「はちろくしじゅうはち」と1秒で正解を出した人と同じように「基本は出来る」と言えるでしょうか?
※ちなみに8×6のミスが一番多かったです。学年が下の生徒だけでなく、残念ながら5、6年生でも「42」とするミスが見られました。
また、問題の答えを出すのに時間がかかっていたら、制限時間があるテストで解き終わることが出来るでしょうか?
「基本は出来る」とは「正しい答えを反射的に出せる」です。
もちろん計算は速いけど答えが間違ってばかりなのはダメですが、どんな科目や問題でも「素早く正確に」出来ることを目指しましょう。
これって普段から意識していないとできないことです。
家庭学習でタイマーを付けながら「今日はこのページを10分以内でやってみよう」「今日はこの計算ドリルを5分でできた」とやってみるのもゲーム感覚で良いかもしれませんね。
保護者の方も「短い時間で解くことが出来てすごいね、頑張ったね」と褒めていただきたいと思っています。
即答できるレベルを目指そう
くり上がりのあるたし算・くり下がりのあるひき算が苦手な生徒さんは、まずは小学校1年生で習う「いくつといくつで10になるか」を即答できるように練習しましょう。
ちなみに私は小学校1年生の時に家で「お手玉くらいの大きさのボールを投げられて、それを受け取るまでに答えを言う」という方法で、「いくつといくつで10になるか」とたし算のくりあがり・ひき算のくり下がりを練習した記憶があります。
例えば「8」と言ってボールを投げられたら、受け取るまでに「2」と言うルールです。
それが即答できるようになったら「8+5」とボールを投げられても、瞬時に5から2を8にあげて10にして、残りが3だから「13」になる計算がボールを受け取るまでに出来るようになります。
これを繰り返していると「8+5=13」を覚えてしまうのです。
(最後はすぐ近くからボールを投げられたり速いボールが飛んできたりした覚えがありますが、この練習のおかげで算数の計算で困ることはありませんでした…両親に感謝です)
くり上がりのあるたし算・くり下がりのあるひき算も九九と同じように覚えておく必要があるのですが、算数が苦手な人はそのあたりがあいまいになっている傾向が見られます。
かけ算(九九)が苦手な生徒さんは言えるようになるまで練習しかないですが、例えば3のだんを言っているときに答えが3ずつ増えている感覚をつかむ必要があります。
また、小学3年生以上なら同時にわり算の練習をするのが効果的です。
例えば9×5は「くごしじゅうご」と即答できるかもしれませんが、45÷9で時間がかかっている場合がよくあります。
これは「くいちがく、くにじゅうはち・・・」と9のだんを始めから唱えているからです。
さきほどのたし算・ひき算と同じで、45と9の数字を同時に見たときに「くごしじゅうご」と言えるまで練習すると、九九の覚えが速くなります。
九九は言えるけどあまりなしのわり算に時間がかかっている場合、実はまだ「九九は完璧」とは言えないのです!
というわけで算数では、くり上がりのたし算・くり下がりのひき算・かけ算(九九)・わり算が即答できて「基本はできている」と言えます。
小学生のお子さんをお持ちの保護者の方は、お子さんの計算が正確に出来ているかだけでなく、速く出来ているかも見てあげてくださいね。
ちょっと心配…という場合、100マス計算のドリルやアプリを毎日の家庭学習のルーティーンに取り入れるのも良いと思います。
中学生にも同じことが言えます!
今回は九九などの計算を中心に書いていきましたが、中学生のみなさんも「答えをすぐ出せる状態」が「できた」といえるのです。
「え~っと、こういう時はどうやってやるんだっけな…」
「あれ?これって何っていうんだったっけ?」
というような状態だと、その知識は自分の武器になっていません。
すぐに取り出せるようになっていないということは、テストで時間が足りなくなり使い物にならないということです。
どの科目にも基本問題ってありますよね。
英語なら単語、数学なら計算、国語なら計算、理科や社会なら一問一答形式の問題…
「勉強したはずなのになぜか点数に結びつかない」という人は、これらを即答できるレベルまで持っていくことを目指しましょう。
出来る問題の数が増え、出来る問題の種類が広がりますよ。
(1問を解く時間が短縮できるようになると、別のことを覚える時間が増えることにもつながります!)
こちらは第2回の結果発表の掲示です。
第1位の生徒は2回連続でランクインだったり、小学4年生の生徒が上級生に下剋上を起こしていたりします。
ちなみに25問を速い生徒は九九だと25秒(1問1秒)、たし算・ひき算だと30秒(1問1秒ちょっと)という記録で解いてます。
目指せ全問正解&計算スピードアップ!
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2023年11月25日 17:00