問題を解く時と料理を作る時の共通点
プリモに通っている中学生は、11月に定期テスト(学校によって呼び方が異なりますが、いわゆる2学期期末テスト)が終わりました。
そして気づけばもう12月半ば…2学期も残りわずかです!
テストが終わって少し経ちましたが、テスト前に感じたことがあったのでそれについてブログを書いていこうと思います。
さて、今日のタイトル「問題を解く時と料理を作る時の共通点」っていったい何だと思いますか?
答えは…
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「完成形に向かって作り上げていく」です!
「勉強と料理、共通点なんてあるの?」と思った方もいるかもしれません。
どんなところが共通点なのかを説明していきたいと思います。
今回のテスト前の対策授業だけではありませんが、普段の授業でもこんな様子の生徒さんをちらほら見かけます。
・わからない問題でずっと止まっている
・わからない問題をすぐあきらめて質問する
どちらの生徒にも「解説や解答は読んだ?」と聞くと、読んでいないと答えます。
どうやら「答えを見て勉強することはいけないこと」と考えてしまうようです。
でも「答えを見て勉強すること」は「答えを見ないで勉強すること」より効果的な場合もあるのです。
答えは正しく使おう!
ただし「答えを見て勉強すること」と「答えを見ながら勉強すること」は全く別のことです。
詳しく説明する前に…問題の答えを下のように使っている人は今すぐやめましょう。
①答えをチラ見をしながら問題を解く(出来たことにして丸をつける)
②分からないので何も考えずに答えをただ写す
答えを見ながら勉強することは頭を使わない(いくらでもラクできる)ので、意味がないことです。
「勉強しているはずなのに点数が取れない」という人は、この2つのうちどちらか(どちらも)であることがほとんどです。
学校の課題ワークを終わらせたいときにありがちですが・・・自分の頭に負荷がかからない時間は勉強時間とは呼べません。
この①②をやってしまうのはラクをしたい人だけでなく、「問題を間違えるのが恥ずかしい」「間違えが多いと自信がなくなる」という人もやりがちです。
でも、その恥ずかしさは自分の成長を止めてしまうのでもったいないです。
日頃の勉強で間違えたり分からない問題があっても、「間違えたのが本番(例えばテストや入試など)じゃなくてラッキー」と思うようにしてください!
↓ぜひこちらのブログも参考にしてください!
※過去のブログ記事「ミスは伸びしろ!」・「うっかりミスこそ〇〇しよう!」・「丸つけって大事です」
では「答えを見て勉強する」とはどういうこと?
さきほど「問題を解く時と料理を作る時の共通点」は「完成形に向かって作り上げていく」であると書きました。
料理を作る時のことを考えてみましょう。
初めて作る料理が分からなければ完成写真を見るし、作り方が分からなければ最初はレシピを見ながら作りますよね?
繰り返して作っていくうちに、何も見ずに作れるようになるはずです。
勉強もこれと同じです!
初めて解く問題でわからなければ答えを見ればよいし、解き方が分からなければ解説を見ればよいのです。
繰り返していくうちに、何も見ずに解けるようになるはずです。
例えば肉じゃがを作ったことがなければ、完成写真を見ます。
(↑おいしそうですね~最近肉じゃが作ってないな…)
肉じゃがの作り方がわからないからと言って、何分も止まっていないですよね。
完成写真を見れば「肉とジャガイモ・玉ねぎ・にんじん・あればしらたきを使うのか」とイメージできます。
レシピを見れば、「肉は先に少し炒めて野菜は乱切りにして後から入れて、だし汁とみりん・酒・醤油・砂糖で甘辛く煮る」と書いてあります(肉じゃがの作り方はいろいろありますが…)。
そして肉じゃがを何回か作るうちに、完成形やレシピを覚えるので何も見ないで作れるようになるでしょう。
例えば中学1年生の数学の比例の問題で「yはxに比例し、x=2のときy=6である。この比例の式を求めなさい」という問題があったとします。
分からなければ完成写真(=答え)を見て「y=3x」という形を見ます。
そしてレシピ(=解説)を見れば「yはxに比例するときの式はy=axだから、この式にx=2とy=6を代入すると6=2aとなり、両辺を2で割ってa=3となる。これが比例定数(a)なのでy=axの式にa=3を代入して、答えはy=3xとなる。」と書いてあります。
これを読んで「答えは式の形で答えるのか」「記号が3つあるからそのうち2つに数を代入して、残りのaを出せばいいんだ」と解説を理解して問題の解き方を覚えれば、もう一度問題を解くときに思い出しながら解くことができますね。
効率的な勉強のために、答えをうまく使おう!
答え合わせ以外で解答を見ることに抵抗のある人はまだまだ多いようです。
でも、想像してみてください。
・答えが分からなくて止まったままの30分
・答えが分からないので答えを見て解説を読んで、覚えてもう一度解いてみた30分
どちらが勉強時間だといえると思いますか?
どちらが効率的だと思いますか?
誤解のないようにしていただきたいのは、問題にじっくり取り組まず「分からなければ答えを見ていいって言われたから見よう」とすぐ答えを見てしまうようでは、問題は出来るようになりません。
問題を解くときに「ああでもない、こうでもない…」と試行錯誤する時間はとても大切で、これがないと出来るようになりません。
でも、分からない問題を前にして何もしていないと、それは勉強時間とは呼べません。
勉強とは「できないことができるようになること」です。
ある程度考えてみて答えが出せなかったら、まずは問題の答えと解説を読み、それでもわからなければ「ここまでは分かったけど…」と誰かに質問してみましょう。
完成写真(=答え)やレシピ(解説)をうまく使って、効率よく勉強してみてくださいね!
まとめです!
・何も見ないで出来るようになることが目的なので、ある程度考えて分からなければ答えと解説を見てもよい・ただし「問題を解くときに答えをチラ見する」「何も考えずに答えを写す」「じっくり考えずすぐに答えを見る」は意味がないのでやめよう→問題が出来るようにならない(勉強時間とは呼べない)
・答えは料理の「完成写真」、解説は料理の「レシピ」と同じ→繰り返し作れば何も見ないでその料理を作れるようになる
・解説を読んで理解したら何も見ないでもう一度解いてみる→「まずはどうするんだっけ?」「このあとは確かこうやって…」とレシピ(=解説)を思い出しながら解くことで覚えることにつながる
※関連ブログ「ミスは伸びしろ!」・「うっかりミスこそ〇〇しよう!」・「丸つけって大事です」もご覧ください。
2021年12月12日 15:40