勉強を頑張っているあの人はなぜ頑張れるのか？
早いもので1学期も後半に入りました。
小学校では各科目でまとめのテストがあったり、中学生は１学期の期末テストが近づいています。
今日は生徒のみなさんの平日の大半の時間を占めている勉強について書いていきたいと思います。
タイトルの問いの答え、生徒の皆さんもぜひ一緒に考えてみてくださいね！
「勉強って何のためにすると思う？」
今年の３月、今の中学２・３年生に新年度ガイダンスを行った際、石垣塾長はこんな問いかけを生徒たちにしていました。
その場にいた全員に答えてもらったのですが、ほとんど全員の生徒が「将来役に立つから」「将来のため」と答えていました。
その後日、生徒たちに「じゃあ将来どんな仕事をしたいの？」「やりたいことってあるの？」という話をすると、
「…わかりません」「いや、ないですね」「まだ決めてません」と返ってきました。
このように、生徒たちは勉強はやらないといけないということは分かっているけど、具体的に何を目標に勉強すればよいのかは分からないことが多いのです。
この5年間で多くの塾生と接してきましたが、成績に関係なく100％近くの生徒たちは将来の夢が決まっていません。
お子様をお持ちの保護者の方は、ご自身が中学生や高校生の時はやりたいことや将来の夢はありましたでしょうか？
中には決まっていた方もいらっしゃるかもしれませんが、「そういえば私も中学生の時は特に決まっていなかった」という方もいらっしゃるのではないでしょうか？
ですから保護者の皆さんは「うちの子はやりたいことがない（決まっていない）から勉強に力が入らないのではないか？」と悩まないでください！
生徒の皆さんは「やりたいこと（将来の夢）が決まっていないから自分はダメなんだ」と思わないでください！
ではほとんどの生徒が将来の夢が決まっていないのに、勉強を頑張っているあの人はなぜ頑張れるのでしょうか？
勉強を頑張れる人はだいたい以下の3つのパターンに分かれると考えます。
①誰かに負けたくないから・今より成績を下げたくないから
②テストで点数を取れるコツがわかって、頑張れば結果につながるとわかったから
③頑張ればごほうびがあるから
これまでの成績上位の生徒たちは…
「○○くん（さん）には負けたくないから」（これは周りに公表している場合・心の中でひそかに思っている場合の両方あり）
「自分なりの勉強のやり方がつかめて、勉強すれば点数が取れて成績が上がるとわかったから」
「どうしても××高校に合格したいから」（その高校の部活に入りたい・その高校の制服を着たいなど）
「テストで400点以上取れたら△△を買ってもらえる（どこかに行ける・好きなことができる）から」
こんな感じのモチベーションで頑張っていました。
自分のことで恐縮ですが、以前ブログ（→「ごあいさつ」）で書いたように勉強が苦手だった私が「勉強頑張ろうかな」と思った理由は、「将来役に立つから」ではなく「友達に勉強ができないと思われたくないから」でした。
（思春期特有の「まわりからよく思われたい（まわりから悪く思われたくない）」ってやつです）
すごくネガティブな理由からのスタートでしたが、
①テストの点を競争しようと言われ、友達に勉強できないと思われたくないから（悪い点数だと恥ずかしいから）勉強してみよう
↓
②頑張って勉強したらテストの点数が上がって、友達に勝てた教科もあったし先生にも親にもほめられて嬉しかった
↓
③もっとよい点数を取ればまわりからすごいと思われそうだし、運動は苦手だけど勉強で目立つことが出来そうだから頑張ってみよう
と、心が折れずに勉強を頑張ることが出来ました。
（その後「頑張って勉強して自分のことをほめてくれた先生みたいになりたい！」と思うようになり、それが将来の夢になりました）
このような自分の経験から私は、勉強を頑張れるのは「目標が自分にとって近いかどうか」が重要と考えます。
子どもが「大人になった時のため」「将来役に立つから」という遠すぎる未来のために勉強を頑張ることは、先が見えなくて難しいことです。
大人になってはじめて「勉強って大切だったな」「もっと勉強しておけばよかった」って気づけるのですから。
私のように「勉強できてすごいって思われたい」「勉強できたらカッコいいかも」でなくても、「○○に勝てる」「テストで○点以上取れば好きなものがもらえる」など…
勉強して近い未来にこれがもし現実になるなら、「将来役に立つから勉強する」より魅力的に思えませんか？
（確かに勝ち負けやごほうびでお金が絡んでくる上の目標は賛否両論あるかと思いますが、「勉強を頑張れるようになる」最初のきっかけとしてはアリだと思います。）
勉強を通じて少しでも「あれ、自分にもできたかも？」「これが出来たんだから次も頑張れるかも？」という気持ちが実感できれば、周りの人と比べることやごほうびとか後回しで勉強を頑張れる原動力になります。
「勉強できたらみんなからモテそうだから勉強する」と思っていた中２の私のように、「えっ、勉強する理由がそんなもんなの？」ってくらいお気軽な目標で大丈夫です（お気軽な方が勉強を身近に感じやすいです）。
誰かに言わなくてもよいので、勉強している生徒の皆さんはぜひ自分の心の中だけに「勉強を頑張ると近い未来に手に入る身近な目標」を思い描いてみてくださいね！
※ちなみに「誰かに怒られないように勉強する」のようなネガティブな目標より、「誰かに自慢できるように勉強する」のようにポジティブな目標のほうが前向きになれるのでおすすめです。
勉強は体格・性格・経験に関係なく、少しの頑張りが結果として表れやすく自分に自信がつけられるものだと思っています。
私は生徒の皆さんに１回でも多く「もしかして自分ってすごいかも？」「勉強ってそんなに悪くないかも？」って思ってもらえるように、声をかけて全力で応援していきます！
↓こちらの過去ブログも参考にしてください！↓
勉強は好き？嫌い？ ～勉強に対する第3の考え方～
楽しい事に目を向けてみよう‼ 勉強嫌いから脱出する方法
脳のしくみを利用して目標を立てよう
2023年05月29日 13:00
